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コンテンツマーケティングとは|事例・効果やメリット・PR・設計~計測方法・CVR

コンテンツマーケティングとは|事例・効果やメリット・PR・設計~計測方法・CVR
ともしど

ともしど

「企業の集客や顧客育成の成功は、Webサイトのクオリティにかかっている。」

この記事にたどり着いた方は、きっとフレーズに共感するのではないでしょうか。業界によって違いはありますが、企業にとってWebサイトの情報を充実させることは、新規顧客の集客や潜在顧客の育成につながります。

とはいえ、Web制作会社に自社サイト制作を依頼しても、なかなかわかりやすく情報が充実したWebサイトにならず、営業先リスト化、販売、契約受注など成果につながらないこともあります。そこでおすすめなのが、コンテンツマーケティングの導入です。魅力的なコンテンツをWebサイトに掲載することで、見込み客の集客や顧客化が望めます。

今回の記事では、コンテンツマーケティングの概要について網羅的にご紹介します。

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コンテンツマーケティングとは?

まずは、そもそもコンテンツマーケティングとは、どういう施策なのかという点から見ていきましょう。

コンテンツマーケティングの定義

コンテンツマーケティングとは、ブログや動画など見込み客にとって有益で一貫性のあるコンテンツ(content)をメディア上で発信・ストックすることで、見込み客にとって適切なタイミングで情報を届けて次の行動を喚起させ、ビジネス上の目標を達成するまでの包括的なプロセスにおけるすべてのマーケティング(marketing)活動です。

 

ターゲットと目的

コンテンツマーケティングのターゲットは、見込み客と潜在顧客といわれる層の人です。見込み客は、自社の商品やサービスを購入してくれる可能性のある人で、自社商品やサービスを知っていてある程度の興味を持っています。そのため、Web上で気になる情報に対してWebページをブックマークする、メルマガを購読する、資料請求を申し込むなどの行動を取ります。潜在顧客は、見込み客と同じく自社の商品やサービスを購入するニーズがあるものの、具体的なアクションを起こすまでの情報を持っていない人です。潜在顧客がWebサイトや口コミサイト、SNSなどで自社の商品やサービスの情報を好意的に受け取れば、見込み客へと成長します。

コンテンツマーケティングの目的は、見込み客と潜在顧客にコンテンツを見てもらうことによって、自社の商品やサービスの認知・比較検討・購入など行動を起こしたり継続的に接点を持ってもらったりすることです。その目的を達成するために、見込み客のニーズに合った多様で良質なコンテンツを制作して、Web検索・SNSWeb広告・プロモーションなどによってコンテンツの閲覧数増加を目指します。コンテンツによって見込み客のニーズを満たしたり解決したりすれば、見込み客の持つ知識が増えて商品購入やサービス受けるための検討をしてもらいやすくなります。つまり、コンテンツマーケティングと混同されやすいSEOは、コンテンツマーケティングの目的達成を目指す過程で達成されることがあるが、目指すゴールや対象が少々異なります。

 

コンテンツマーケティングの歴史と背景

インターネット以前の世界ではマス広告が主流

インターネット登場以前の広告といえば、新聞・雑誌・テレビ・ラジオのマスメディアを用いた紙面広告やコマーシャル(CM)がマス広告の主流でした。マス(Mass)は大衆・群衆を意味するため、幅広い人達に向けて情報を発信できるのがマス広告の特徴です。街なかにある看板広告や、電車やバスのなかにある車内広告と比較して、マス広告では各メディア媒体の特色やメディアへの接触者の傾向を踏まえた広告展開が可能でした。一方で、マス広告の欠点は情報発信が一方的になってしまう点です。テレビ・ラジオCMや新聞・雑誌の紙面広告は、テレビを見たり、ラジオを聞いたり、新聞・雑誌を読んだりする人をターゲットにした内容であっても、一方通行であることが否めませんでした。また、見込み客や潜在顧客の声をタイムリーに反映させたり、広告への反応を正確に測定したりすることは難しいことでした。

 

インターネット時代にぴったりなコンテンツマーケティング

日本でインターネットが一般的に利用されるようになったのは、1995その後、インターネットが普及していくのに合わせて、Web広告(ネット広告・デジタル広告)の規模が年々大きくなっていきました。1996年頃からWeb、バナー広告・メールマガジン・アフィリエイト広告・リスティング広告と種類が増えていきました。

総務省が2017年に発表した「通信利用動向調査」では、モバイル端末の保有率が84%であることがわかりました。いつでもどこでもインターネットに接続できる現代では、気になること知りたいことがあればすぐにネット検索する人が多いでしょう。スムーズに知りたい情報にアクセスできればいいのですが、うまく情報にたどり着かないことや、広告ばかり表示されてうっとうしく感じることもありますよね。そのため、コンテンツマーケティングの手法を用いて、適切でわかりやすいコンテンツを用意すれば、情報を求める人に選ばれる可能性が高いです。

 

良質なコンテンツが求められている

日常生活において、気になるお店の名前、ニュースになった人物やサービス、仕事で必要な知識など、知りたいことがあればネット検索に頼っている人も多いと思います。疑問に対して答えを示してくれるネット検索のシステムを提供しているのはGoogleです。ネットで調べる行為を「ググる」とも言いますよね。Googleは検索エンジンシステムを使うユーザーの利便性を高めることを掲げて日夜検索アルゴリズムの改善に取り組んでいます。検索アルゴリズムとは、検索されたキーワードに対して表示されるWebページの順番を決める仕組みです。

Googleの検索アルゴリズムアップデートは定期的に実施されています。過去に行われた大規模なアップデートによって、Webサイトの評価基準が大幅に変わったこともありました。ユーザーの利便性を第一に考えているGoogleのアップデートにより、検索ユーザーにとって有益な情報を掲載したWebページが評価され検索上位に表示されてアクセスを集めやすくなっています。そのため、コンテンツマーケティングでは、他のWebサイトの焼き増しのような情報ではなく、独自に制作したオリジナルコンテンツであり、かつ、ユーザーの課題解決や疑問解消になる情報をまとめることが求められます。

 

コンテンツ制作のコストが下がる

検索者が検索エンジンを通して解決を目指す疑問や要望に対して、解決策や情報がわかりやすく整理されたコンテンツをWeb上で公開することが、コンテンツマーケティングのポイントです。コンテンツマーケティングが広まっている背景には、クラウドソーシングサービスの発達により良質なコンテンツの製作コストが下がったことが挙げられます。

コンテンツの制作には、内製化とアウトソーシングの2パターンがあります。内製化とは、社内でコンテンツを制作することです。自社の製品やサービスに関することをもっとも理解しているのは社内の人間です。社内で良質なコンテンツが制作できれば、外注費がかからずに済みます。一方、社内でリソースが足りない、コンテンツ制作のノウハウがない場合は、アウトソーシングをします。自社でクラウドソーシングサービスを利用してライターを募ったり、Webコンテンツ制作会社に依頼したりすれば、コンテンツの制作が可能です。アウトソーシングには費用がかかりますが、内製化の工数を削減できることや、広告を出すコストよりも安くコンテンツ制作ができるなど、費用対効果を考えて外注するケースもあります。

 

マーケティングとは?

「マーケティング」は、ビジネスの現場に関わる人にとって当たり前に使われる言葉です。日本マーケティング協会の定義では「マーケティングとは、企業および他の組織がグローバルな視野に立ち、顧客との相互理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創造のための総合的活動である。」とされています。起源は19世紀末のアメリカで、時代に合わせてマーケティングの手法は変化してきています。マーケティングは主に市場調査から始まります。アンケート・インタビュー・文献や統計調査などから、顧客のニーズを収集して求められる商品の特徴を明らかにします。次に、広告宣伝活動を通して、制作した商品やサービスを訴求します。マスメディア・ネット・屋外広告・イベント実施などが主な手法です。最後に行うのが効果測定です。マーケティング活動の結果としてどれくらい売上や認知動向上などの成果が生まれたのか、費用対効果を明らかにします。市場調査・広告宣伝・効果測定の一連がマーケティング活動です。次に主なマーケティング手法を紹介します。

 

マスマーケティングはすべての消費者が対象

マスマーケティングは、大量生産・大量消費時代によく用いられたマーケティング手法です。同時期に広まったテレビや新聞などのマスメディアを通して、すべての消費者に向けて商品の情報を発信します。マスマーケティングを用いるのは、規模の経済を目指す日用品や食料品を扱う大企業が多いです。ペルソナを設定して市場をセグメント化した上で行うターゲットマーケティングは、マスマーケティングの対義的な手法です。

 

ダイレクトマーケティングは顧客と直接やり取りをする

ダイレクトマーケティングとは、顧客と直接やり取りするマーケティング手法です。顧客との接点は、さまざまで電話・DM・ネット広告・SNS・メールなどが用いられ、企業が意図したアクションを促せます。顧客の商品購入・問い合わせ・コンテンツのシェアなどを測定できるため、ダイレクトマーケティングの効果検証が可能です。効果検証が適切に実施できれば、ダイレクトマーケティングの質向上を目指せます。ただし、ダイレクトマーケティングによる顧客のアクションが集まらなければ効果検証ができません。一定数のアクションを集められて初めてダイレクトマーケティングの効果が大きくなっていくといえるでしょう。

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インバウンドマーケティングは見込み客を待ち受ける

インバウンドマーケティングとは、企業が発信する情報を見込み客に主体的に探し選んでもらうマーケティング手法です。現代の消費者行動をもとにしたマーケティング概念だとされています。企業は見込み客に対して、自社の商品やサービスに関心を持ち購買を検討してもらえるように、自社WebサイトやSNS上にブログ・ホワイトペーパー・インフォグラフィック・動画などのコンテンツを設置しておきます。このように、見込み客が自らの判断によって企業の製品やサービスに近づいていくことが特徴です。

 

コンテンツマーケティングの効果・メリット

コンテンツは企業の資産になる

従来の広告は、広告費を払い続けなければ、情報の露出が止まってしまっていました。しかし、コンテンツマーケティングで作成した良質なコンテンツは、Web上で企業の資産として残り続けます。見込み客や潜在顧客が求める情報を過不足なくわかりやすくまとめたコンテンツは、SEO効果が高く検索結果の上位に表示されやすいため、新たに手を加えずとも集客をし続けてくれる優秀な広報ツールとなります。

 

扱うビジネス・商材分野での信頼が高まる

コンテンツマーケティングには、見込み客の悩みや疑問に答えるコンテンツの存在が不可欠です。そこで役立つのが、専門性の高い情報です。自社で取り扱う商品・サービスの分野に関する確かな知識や情報を発信することで、特定分野に対する信頼が高まる可能性が高いです。20196月現在、SEOの評価において「E-A-T」が重要とされています。E-A-Tとは、専門性・権威性・信頼性を意味し、Googleが検索品質評価ガイドラインにおいて欠かせない要素です。商品の購入やサービス利用前の情報収集段階で、自社からE-A-Tに基づいた専門性が高く役立つ情報が得られれば、見込み客から好印象を持たれブランディングにもプラスに作用するでしょう。

 

コンテンツにより情報が拡散される

公開したコンテンツを自社広告・Webサイト・SNSなどで拡散することは大切です。SEO効果が高まれば自然検索でコンテンツを見られる可能性は高まりますが、SEOが十分に集客をするには2~3ヶ月の時間がかかるケースが多いです。しかし、自社コンテンツが魅力的であれば、見込み客がSNSで拡散したり、ブログで紹介したりと、自社リソースを割かずともコンテンツが広まることもあります。

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コンテンツマーケティングの事例

これまで弊社が手掛けたコンテンツマーケティングの事例をもとに、クライアント企業様が何を目的にコンテンツマーケティングを求めたのかご紹介します。

 

目的例1.

弊社のクライアント様がコンテンツマーケティング導入をする目的の1つが、集客の強化です。企業がWebサイトを持つことが当たり前の世の中で、Webサイトを設けるだけではWeb経由でお客様が満足に集まらないことがあります。そこで、集客を目的にコンテンツマーケティングの支援を行っています。

集客強化に向けた施策として、上流にあるものがWebサイト構築も含めた戦略立案です。ゼロからコンテンツマーケティングを始める場合は、担当者と打ち合わせを重ねコンテンツマーケティングの戦略を練り、目的に合ったWebサイトの制作を行います。どのクライアント様に対しても実施する施策が、コンテンツ(記事)制作です。情報を発信する企業のサービス・製品の紹介やノウハウをわかりやすくかつSEO効果が期待できるように記事化、発信します。また、必要に応じてSNS運用も交えて、広く情報発信を行います。

コンテンツマーケティングの実施により、顧客数や売上の増加が実現し、当初の目的達成が叶いました。

 

目的例2.

エンゲージメントとは、企業と顧客の間にある絆や愛着を意味します。商品購入やサービス利用、会員登録などで生まれた企業と顧客の接点を切らさず、さらに深めることで顧客のファン化やリピーター化が望めます。コンテンツマーケティングはそのプロセスにも貢献できるのです。

 

弊社のクライアント様の施策例としては、Webサイトに登録している会員様を対象とした、記事制作、アンケート、特設ページの開設などを実施しました。継続的な発信や会員のニーズ調査を通して、エンゲージメントの増加を実現しました。

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コンテンツマーケティングのターゲット

潜在顧客とは

潜在顧客は、自社の商品やサービスを知らない人です。「自分がどんな商品・サービスを必要としているのか」に自覚的である人とそうでない人がいます。そのため、自社商品やサービスを知るきっかけによって、自分に必要なものだと理解できれば、商品購入やサービス利用が見込めます。

 

顕在顧客とは

顕在顧客は、自社の商品やサービスを知っていて、自身のニーズも把握しています。そのため、商品購入やサービス利用の可能性が高いです。顕在顧客に対して企業がすべきことは、最後のひと押しとして背中を押してあげられる情報を提供することです。

 

メインターゲットは潜在顧客

潜在顧客と顕在顧客の特徴の大きな違いは、自社の製品やサービスを知っているかどうかです。そのため、プル型に分類されるコンテンツマーケティングのメインターゲットは潜在顧客です。あとで詳しく説明しているSEO対策を行うことで、自社の商品やサービスに関連するキーワードで検索した潜在顧客が、自社のコンテンツに触れる機会をより多く作り出すことが、コンテンツマーケティングで成果を出すためのスタートラインになります。

 

コンテンツマーケティングにおけるコンテンツ例

コンテンツマーケティングにおけるコンテンツは、比較的手軽に始められるブログ記事を中心に多岐に渡します。コンテンツの種類によってそれぞれ向き不向きがあるため、用途や自社リソースに合わせて採用するコンテンツを選定しましょう。

 

コンテンツ例

  • 問題解決方法のまとめ
  • インフォグラフィック
  • 用語集
  • 価格表
  • Q&A
  • 評価記事
  • 商品特徴
  • インタビュー
  • 独自の研究レポート
  • トレンド情報
  • ハウツーガイド
  • チェックリスト
  • クイズ
  • 動画
  • コンテスト
  • ケーススタディー

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コンテンツマーケティングの設計方法

ここからは、具体的にコンテンツマーケティングを進行していく流れをご紹介します。

ゴールの設定

コンテンツマーケティング実施の成果を高めるには、ゴールの設定が欠かせません。コンテンツ制作の前に、ゴールを設けなければコンテンツ作りが目的となってしまいます。本来は目的に自社ビジネスの成長や拡大を設定し、達成する手段の1つとしてコンテンツマーケティングを実施することが望ましいです。ゴールが設定されていなければ、効果検証ができず具体的な改善点も見えてこないでしょう。また、ゴール次第で制作するコンテンツが変わってきます。潜在顧客に自社ブランドを認知してもらう場合と、見込み客に購入を促す場合では、最適なコンテンツが異なります。

コンテンツマーケティングの主なゴールは以下の3つです。

  • 潜在顧客への情報提供:潜在顧客が抱える課題や興味に働きかけるコンテンツを提供する
  • 見込み客の育成:比較検討や購入の後押しになるコンテンツで見込み客の購買意欲を高める
  • リピート顧客の維持:既存顧客と継続的に接点を持つことで自社のファンになってもらう

コンテンツマーケティングのゴールは、企業が扱う商材やターゲット、目的によって異なります。そのため、それぞれの企業で自社に最適なゴールを設定するようにしましょう。ゴールを設定する上で最低限必要になる項目を例として以下で紹介します。

目標項目

コンテンツマーケティングの成果を測るための指標

達成基準

達成の可否を測るための定性的・定量的な基準

期限

目標を達成するまでの猶予期間

達成計画

目標を期限内に達成するための計画

 

ペルソナの設定

ペルソナ設定により、自社コンテンツのターゲットとなる人物像を社内で共有することで、顧客目線のコンテンツ制作が可能です。また、発信する情報のズレを防ぎ一貫性を持ったコンテンツの制作をしやすくなります。ペルソナとは、自社の顧客として商品を買ったりサービスを受けたりしてくれる人の特徴をまとめた情報です。いわば理想の顧客像であるため、細かな特徴を設定する必要があります。ペルソナ設定に利用できる情報は、以下の項目です。

  • 属性情報:年齢、性別、居住地など
  • 職業:所属している学校(学部)や職業(業界、役職、役割、勤続年数、裁量権)など
  • 最終学歴:卒業した高校、大学など
  • 生活スケジュール:起床時間、通勤時間、勤務時間、就寝時間などの生活リズム、休日の曜日、休日や長期休暇の過ごし方
  • 行動パターン:移動手段、よく行く場所や店、移動中の行動
  • 食事:外食派or自炊派、朝昼夜3食を摂るか
  • 趣味:趣味の内容や頻度
  • お金:収入、貯蓄、資産運用、支払い方法(現金・クレジッド・デビット・電子マネー)、衝動買いするか検討して買うか
  • 心配事:困っていること、課題に感じていること
  • 性格:価値観、気質、考え方のクセ
  • 健康状態:病気があるか、生活に問題がないか
  • 人間関係:恋人・配偶者の有無、子どもの有無・家族構成、よく会う友人の数、所属先での人間関係
  • ネット利用:所持しているデバイス、インターネット利用時間・頻度、よく使うアプリ、日常的に見るWebサイト
  • メディア:利用しているメディア(テレビ、ラジオ、雑誌、新聞、インターネット)と利用頻度
  • SNS:利用しているSNSと利用頻度、つながっている人数
  • 流行:流行りものに敏感かどうか
  • 服装:服装に気を使うか、どれくらいお金をかけるか

 

上記の項目を元にコンテンツ制作担当者だけで検討するのではなく、インタビューやアンケートで情報を集めましょう。予め想定しているおおまかなペルソナに値する人(得意顧客など)や顧客との接点が多い営業担当者など、幅広い相手から具体的な情報や実体験を引き出すことが大切です。また、Web上や白書などで公開されている調査データやアンケート結果も活用できます。想定するペルソナ像に近い情報を探してみましょう。

B to Bビジネスのコンテンツマーケティングの場合は、購買プロセスがB to Cとは異なるため、1人を想定した詳細のペルソナの他に、企業ペルソナの設定が必要です。企業の情報として、業界、事業内容(扱うサービス・商品・主要取引先・対象顧客)、経営ビジョン、規模(事業所数・場所)、決算情報、社員数、決算時期、決済者、経営課題などをリサーチしてペルソナ像に追加しましょう。

ペルソナ像は半年を目安に見直すようにしましょう。時間が経てばペルソナの動向が変化したり、自社商品・サービスのフェーズが変わったりするため、ペルソナ像をチューニングしなければなりません。定期的にペルソナ像が自社の狙いとずれていないか確認するようにしましょう。

 

カスタマージャーニーマップの作成

カスタマージャーニーマップとは、商品購入やサービス利用に向けたプロセスで、潜在顧客や見込み客が直面する疑問・感情・思考・行動などを旅に例えて図表化したものです。作成するメリットは大きく分けて2点あります。

1点目は、自社が顧客行動のゴールに設定する商品購入やサービス利用までの全体像が把握できることです。それぞれのプロセスに対して適切なアプローチを検討・実施すれば、潜在顧客や見込み客が次のプロセスに進んでくれる可能性が高まります。

2点目のメリットは、担当者間でコンテンツ作りや情報拡散などの業務に対して共通認識が持てるため、業務の優先順位を決めたり、業務についてコミュニケーションを取ったりすることがスムーズになることです。

カスタマージャーニーマップの作成では、まず顧客行動のプロセスと視点をかけ合わせた図表を用意します。

  • 顧客行動プロセス:認知・興味、リサーチ、比較検討、購入、受益
  • 視点:接点、行動、思考・感情、課題

顧客行動プロセスは、自社の商品やサービス内容に合わせて、最適化させるとカスタマージャーニーマップの作成がしやすくなります。顧客行動プロセス軸と視点軸の交わる部分に、該当する情報を書き加えればカスタマージャーニーマップの完成です。

 

コンテンツマップの作成

ペルソナ設計とカスタマージャーニーマップの制作で、どんな人がどのようなプロセスを経て自社商品の購入やサービスの利用をするのかが明らかになりました。次に行うのがコンテンツマップの作成です。コンテンツマップを作成することで、アクセス流入やコンバージョンが望めない記事制作を防ぐことができ、コンテンツマーケティング戦略の全体把握や情報共有が可能です。

イチからWebサイトを制作する場合のコンテンツマップ作成の第一歩は、ペルソナ像とカスタマージャーニーマップを元にコンテンツのアイデアをブレストするところから始まります。その後、集まったアイデアを俯瞰して、グループ分けを行います。ブログを中心にコンテンツ制作を行う場合は、グループがブログのカテゴリ分けになるでしょう。分類したアイデアを元に優先順位と制作スケジュールなどを盛り込んだ作成計画を立てればコンテンツマップの完成です。すでにWebサイトやコンテンツがある場合は、既存コンテンツを可視化してどんな追加コンテンツ制作するのか検討して、作成計画を立てましょう。

コンテンツマップとサイトマップは異なる

コンテンツマップと似た言葉でサイトマップがあります。サイトマップは、Webサイトの構造をわかりやすく示したもので、ほとんどのWebサイト上で確認することができます。一方、コンテンツマップはコンテンツをグループごとに整理して、顧客の動線やコンテンツの過不足を確認できるものです。

 

キーワード分析で検索ニーズを調査

コンテンツマップ作成のなかで、コンテンツ制作担当者がコンテンツのアイデアをブレストや、社内の営業担当者や既存顧客へのアンケートを通して、コンテンツの種になるキーワードを集めます。しかし、それだけではコンテンツのネタは十分ではないことがほとんどです。そこで自社の見込み客・潜在顧客、ペルソナが検索するであろうキーワードを、キーワード分析で明らかにしましょう。

GoogleYahooで検索を行う際、特定の知りたいことに関連したキーワードを検索窓に入力するはずです。どんなキーワードがどれくらい検索されているのかを明らかにして、自社のコンテンツ制作に活かすことをキーワード分析といいます。キーワード分析は、キーワード収集・精査・分類・優先順位決めの4つのプロセスに分かれています。

まずはキーワード収集を行います。前述したブレストやアンケートだけでは十分な数に達しないキーワードを、他の手段を使って集めましょう。ここで役立つのが、ツールをご紹介します。

 

関連キーワード取得ツール(仮名・β版)

こちらのツールを使えば、検索キーワードに対して関連するキーワードをGoogleサジェスト、教えて!gooYahoo!知恵袋の中から検索できます。後述するGoogleキーワードプランナーからだけでは拾いきれない、キーワードの収集に役立ちます。

関連キーワード取得ツール(仮名・β版)

goodkeyword

「関連キーワード取得ツール(仮名・β版)」と同じような機能を持つツールが「goodkeyword」です。GoogleYahooの関連キーワードを調べられます。各検索サイトから1度に100件までのキーワードが表示可能です。

goodkeyword – Google/Bing/Yahoo関連キーワードツール

Googleキーワードプランナー

Googleキーワードプランナーを使えば、自社のビジネスと関連性の高いキーワードを簡単に見つけることができます。さらに見つかったキーワードの検索ボリュームや検索数の推移を確認できます。関連キーワード取得ツール(仮名・β版)goodkeyword、ブレストで収集したキーワードの検索ボリュームを調べて、キーワードを精査していきましょう。

検索ボリュームは数が多ければよく検索されており、ビッグワードと呼びます。一方、検索ボリューム数が少なければあまり検索されていないことを意味します。一見すると検索ボリュームが多いほうが、たくさんの人に見られる可能性が高いと考えられます。しかし、検索ボリュームが多いと競合Webサイトが多く検索結果の上位に表示されにくくなってしまいます。

2017年の調査では、検索順位ごとのクリック率が1位で21.12%2位で10.65%3位で7.57%4位で4.66%5位で3.42%、検索結果1ページ目の最下部に表示される10位で1.64%です。2位は1位の約半分、3位は1位の13と順位が下るごとにクリック率が下がるため、検索結果の上位に表示されることは非常に大切なのです。一方で、検索ボリュームが少ないキーワードは、市場でのニーズが乏しいため、関連するコンテンツを制作しても、流入があまり見込めません。

目安となる検索ボリューム数は、ビジネス分野やコンテンツマーケティング戦略によって異なりますが、1,000を区切りすることがまずはおすすめです。検索ボリューム数を問わず、2~4個のキーワードを組み合わせた検索語句をロングテールキーワードと呼びます。ロングテールキーワードは、検索ボリューム数が少ない傾向がありますが、検索者の検索意図がはっきりしているため、ビッグワードと比べてコンテンツ化させやすいキーワードです。そのため目的にあった成果が得られやすいキーワードだといえます。

キーワードの精査が済めば、キーワードの分類を行いましょう。キーワード検索には、検索者が持つ検索ニーズ(何を知りたいのか?)が存在します。キーワードの上位検索結果からそのニーズを読み取りながら、カスタマージャーニーマップのどの段階の課題にニーズが該当するのかキーワードを分類するのです。

最後に、コンテンツ化するキーワードの優先順位を決めます。優先順位の決め方は、検索ボリュームの多いキーワード優先や制作しやすいキーワード優先などさまざまな方法がありますが、おすすめは問い合わせや購入などに直結するキーワードを優先して制作することです。コンテンツ制作が成果に直結すれば、周囲の理解を得て巻き込みやすくなり、コンテンツ制作担当者のやる気にもつながります。

キーワード調査で集客力の高いブログ記事を作成する方法 | 勝ち続けるためのコンテンツマーケティング

コンテンツマーケティング成功への近道!導入するべきツール3選 | 勝ち続けるためのコンテンツマーケティング

リサーチツールを使って適切なキーワードを選びましょう – Google 広告

 

制作体制とスケジュール

コンテンツマーケティングの設計には、人員やスケジュールの想定も必要です。ここまでご紹介した計画が立てられれば、コンテンツマーケティングを運用していくための役割担当者を決めていきましょう。主な役割は以下です。

編集長

コンテンツマーケティングの責任者。予算獲得から戦略立案、品質チェック、メディア運用まで、全体を取り仕切る。

編集者

編集方針とスケジュールを元に、コンテンツの制作進行を行う。コンテンツ制作に関わる関係者を束ねてマネジメントする。

ライター

ブログを制作する場合、編集者と相談しながら執筆を行う。

校正士

ブログ記事の内容に誤りがないか誤字脱字などを確認する。

デザイナー

ブログ記事やコンバージョンボタンなどコンテンツに必要なデザインをする。

投稿者

完成したコンテンツをWebサイトに投稿する。コーディングが必要な場合もある。

アクセス解析

公開したコンテンツのPV、ユーザー数、CV(コンバージョン)数などのデータを分析する。

 

コンテンツ制作の流れ

コンテンツマーケティングで制作しやすいコンテンツの代表例はブログです。広報担当者やブログ担当社員が執筆している企業も多く、有益な情報を企業のブログから得ている方も多いのではないでしょうか。しかし、気軽に誰でも書けるからこそ、ポイントを押さえたブログ記事でなければ、多くの情報に埋もれてしまったり、閲覧されても最後まで読んでもらえなかったりと、コンテンツマーケティングの成果が得られなくなるおそれがあります。そのため、ここでご紹介するコンテンツ制作の流れを参考に、読者に喜ばれるブログ制作について知っていきましょう。

 

Why, Who, Whatから記事の狙いを決める

記事制作において狙いは不可欠です。なぜなら、記事を制作する上でやみくもに記事を制作しても成果が出る可能性が低く、制作へのモチベーションが下がっていくからです。執筆を行う前に、Why, Who, Whatを用いて記事公開における成果を設定するようにしましょう。

Whyでは、記事制作の目的を考えましょう。なぜ記事を書くのでしょうか? 記事制作には明確な目的を定めて、達成するために必要な要素を含む記事をつくることが大切です。キーワード分析で集めたキーワードを検索する人に記事を通してどんなことを知ってもらいたいのか、どんなアクションを起こしてもらいたいのかを定めましょう。

Whoでは、設定したペルソナのニーズが価値を感じる情報を検討することが大切です。ペルソナはなにか解決したい悩みがあって検索を行っています。その悩みに即したメリットを記事で明確に提示することが重要です。公開した記事が検索結果の上位に表示されてペルソナの目に留まるかどうかは、Google検索ガイドラインに影響を受けます。Googleが定めている検索に対する方針のひとつが「ユーザーを最優先する」ということです。つまり、ユーザーの悩みを解決したり、欲しい情報が過不足なくまとめられていたりするページがSEOで高い評価を受け、ユーザーの目に留まりやすい検索結果の上位に表示されるのです。

Whatでは、ペルソナのニーズに対して提供する記事内容の検討を行いましょう。ブログ制作では、ペルソナが検索するキーワードに対して提供できる情報を、専門用語を避けたり、数字を用いたりして、わかりやすくまとめることが大切です。ただし、検索ユーザーにとって有益な情報とはいえ、自社サイトの内容と記事内容合っていなければいけません。サイトと記事の情報に相違があれば、「扱うビジネス・商材分野での信頼が高まる」内で前述したE-A-T(専門性・権威性・信頼性)が満たされずに、ユーザーの目に留まりにくくなる可能性が高いです。そのため、自社サイトで発信することが自然であり、かつ、ペルソナにとってメリットのある情報をわかりやすい構成や文章で記事化することを、記事制作の念頭に置くようにしましょう。

買い手の目線に合わせるキーワードリサーチの方法 | 勝ち続けるためのコンテンツマーケティング

 

一般的なブログの構造

企業が発信するビジネスブログには、特有の構造があります。記事制作初心者の方は、まず一般的なブログの構造を押さえておきましょう。ブログの価値や魅力は執筆前に構成を作る準備段階でその7~8割が決まります。またきちんと構成を作ってから執筆作業に移れば、記事の狙いがぶれることなくスムーズに完成させられる可能性が高まります。それだけ、ブログの構成は重要なのです。

文章を書くといえば、起承転結の順番に結論を最後に持ってくることがよくありますが、一般的なビジネスブログは、タイトル・リード文・記事で伝えたい主張や情報・主張や情報を裏付ける理由や根拠・まとめの流れで要素が並んでいます。ビジネスブログにおいて、要素の順番はとても大切で、記事で伝えたい主張やメリットを冒頭で示すことが大切です。なぜなら、基本的に無料で読めるWeb記事は、読み始めても中断することが容易だからです。「タイトルに惹かれて読み始めたけど、知りたい情報がすぐ出てこなくて読むのをやめた」「スマホで読んでいたら、LINEの通知が来て読むのを中断してそのまま読まなくなった」など、誰しもこのような経験はあるのではないでしょうか。読者の途中離脱を防ぐためにも、読者のニーズにあった情報に早い段階で触れることは、ビジネスブログの構成において、重要な真理なのです。

 

タイトル・アイキャッチ・リードで読者を惹きつける

タイトル・アイキャッチ画像・リードは、記事にアクセスして読み進めていってもらうために、非常な重要な要素です。記事への流入経路は大きく分けてWeb検索、SNSの投稿、ブックマークの3つあります。

Web検索では、まず検索結果一覧のなかで自社記事のタイトルが、検索者の目を引くことが大切です。たくさんの情報のなかで生きる私達は、無意識的に情報の取捨選択を行っています。そのため、検索者が知りたいことに関する情報が得られそうだと感じられるタイトルでなければ、流入は期待できません。

SNS投稿の場合は、Web検索と同じくタイトルやアイキャッチ画像で閲覧者に関心を持ってもらわなければ、クリックしてもらえないでしょう。そのためには、タイトルや記事内容に合った、目を引くアイキャッチ画像が必要です。デザイナーが加工したクリックしたくなる画像をアイキャッチに設定する企業は多いです。

ブックマークからのアクセスは、自社サイトにアクセスして気に入ってくれたユーザーの再訪であるため、ほかの流入経路よりも記事へのクリックが見込めます。自社サイト内でブログへのクリックを誘導するには、SNS投稿と同様にタイトルと画像の最適化が必要です。

タイトルやアイキャッチ画像によって記事に流入してくれた読者が、次に目にするのはリード文です。リード文で検索者の知りたいことや悩みを受けて、その解決方法や役立つ情報など記事の結論が明記されていると、検索者の記事への期待感が高まります。検索者に記事を最後まで読んでもらうにはこの期待感が重要なのです。

 

わかりやすい構成と見出し文で完読率を高めよう

記事を読んでもらうためには、構成と見出し文に工夫しましょう。記事のメインテーマに対する結論から述べ、その後に説明や補足を挙げていくことが一般的です。この話題の流れは、各見出し内にも適用することが大切です。

構成とは、記事内の要素を紹介する順番です。記事づくりにおいて構成は非常に重要で、構成の質によって記事の出来や執筆スピードの速さが決まります。見出しとは、記事内で一定量の文章のかたまりに対してつけるタイトルです。見出しがあることによって、記事内で情報の位置が把握できたり、目次が作れたりします。また、見出しの中に見出しを設けるケースもあります。中見出し、小見出しなど呼び方はいくつかありますが、記事を読みやすくするために階層を分けるために使われます。見出しをつけて階層分けすると、SEOにも役立ちます。

構成と見出し文は、記事内で伝えたいメッセージや記事タイトルをベースに考えていきましょう。仮にブログを最初から最後まで読まれなかったとしても、タイトルと見出し文だけを読めば記事内で伝えたいことが伝わる構成と見出しタイトルを作ることが意識すれば、読者に有益だったと感じてもらえる可能性が高いです。

構成を作る上で大切なのは、読者が記事を最後まで読み、次の行動を起こさせるような記事の流れを意識することです。記事を最後まで読むことを完読といい、完読比率は完読率で表されます。ヒートマップツールを導入すれば、完読率の把握が可能です。

読者に記事を完読してもらうためには、期待感を与えることが不可欠です。特に読みたくない記事を最後まで読む人はまれでしょう。最後まで読まれるためには、読者に「気になっている疑問が解決するかもしれない」「おもしろそう!ワクワクする!」という気持ちを持ってもらわなければなりません。そこで大切なのが、結論から伝えることとわかりやすいことです。結論を最後に持ってきてもったいぶっている構成や、難解な専門用語や読めない漢字が多いといったわかりにくい表現が続くと、読者が記事から離脱する可能性が高くなります。

完読率が高いことのメリットは2点あります。読者がファン化することと、CVの獲得です。記事を最後まで読む読者は、内容を気に入っている可能性が高いため、記事を掲載しているWebサイトに再訪するためにブックマークに登録してくれたり、SNSをフォローしてくれたり接点を作ってくれることがあります。さらに気に入った記事をSNSで拡散してくれる期待も持てます。ブログの最後に記事内容にあったCTA(詳細は後述)が設置されていれば、狙った通りのアクションを起こしてくれるでしょう。このアクションがCVとして、ビジネスの成果につながっていきます。

 

まとめでポイントを整理して行動を促す

記事の締めくくりとして文章の最下部に書くのがまとめです。まとめではそれまで本文で紹介してきた内容の要点や結論を繰り返すなどしましょう。無理に長く書く必要はありません。まとめによって読者の理解を深めたり印象に残したりすることが大切です。これによって読後の満足度も上がりやすくなります。読者の中には、タイトルだけを見て読み始めたものの、本文を飛ばしてまとめだけ読んで内容を把握しようとする人もいます。このような読者にとってもまとめで要点が整理されていると満足してもらえる可能性が高く、興味を引く内容であれば本文に戻って読んでもらえる期待も持てます。

記事が長ければ長いほど、読者は最初の内容を忘れている可能性が高いです。まとめを書くことに寄って読者の復習や情報の整理を助けられます。また、ブログの目的を達成するためのCTAを設定して、読後のアクションを促すことも大切です。問い合わせ、資料ダウンロード、メルマガ登録、SNSシェアなど、取ってもらいたい行動につながるように文言を記しましょう。

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コンテンツの拡散・プロモーション

コンテンツマーケティングで目的を達成するには、コンテンツ制作だけでなくコンテンツの露出につながる施策が必要です。主な拡散・プロモーションの手段をご紹介します。

 

SEO

SEOとはSearch Engine Optimizationの頭文字を取った言葉で、検索エンジン最適化と呼ばれます。SEO対策という言葉で用いられることが一般的で、自社WebサイトのページGoogleyahooの検索結果上位に表示させることを目指す取り組みを意味します。SEO対策は、人的コスト以外をかけずに実施でき中朝的的に安定した集客を実現できます。ただし、特性上SEO対策の効果に即効性は期待できないため、すぐにコンテンツを拡散・露出させたい場合には向かない施策です。

SEO対策の基準はGoogleが設けているガイドラインが元になっています。これまで度重なるアップデートを重ねて、SEO対策に有効な手段は変化してきているため、検索結果で上位をキープするためには、常に最新情報をチェックして対策を実行し続ける必要があります。

Googleの検索サービスが目指していることは、知りたいことがあるときにGoogle検索を利用する人が増えることです。そのため、検索語句と検索結果の関連性が大切です。悩みや課題の解決してくれる情報を求めて検索した結果、わかりやすい位置(検索上位)に最適な情報が表示されると、Google検索への信頼度が増しリピーターが増えていきます。

自社でSEO対策を行う際に大切な視点は、Googleの価値観に添う姿勢を持つことです。自社が発信するコンテンツが、検索者の悩みや欲求を解決し得るクオリティを持っていなければ、Googleの目指すことに貢献できないからです。Googleの検索システムがサイトの情報を正しく認識できるように、自社サイトを整えるテクニカルな部分も大切ですが、コンテンツ制作者は想定ユーザーが喜んでくれるコンテンツを生み出し続けることがSEO対策につながります。

 

Web

Web広告とは、インターネット上に表示される広告のことです。主な表示場所は、Webサイト、検索結果、メールなどです。

SEOと比較したWeb広告のメリットは、短期間で狙った効果が出しやすいことです。コンテンツマーケティングは基本的には、中長期的に効果が見込める施策ですが、コンテンツマーケティングの導入初期の集客には効果が望みやすいでしょう。

Web広告は配信ターゲットを細かく設定できます。例えば、居住地域、性別、年齢、興味関心など、自社が運営するコンテンツマーケティングのターゲット層に合わせて、広告出稿が可能です。広告費は、表示された広告をユーザーがクリックしなければ請求されることがない課金方式であるため、ターゲット設定が明確であれば無駄な出費も抑えられる可能性が高いです。

広告印刷物と違い、Web広告は効果測定がしやすいです。表示回数、クリック数、かかった費用、コンバージョン数など、配信している広告ごとの数値が測定できるため、数値の良し悪しに合わせて改善策を取れます。数値が悪ければ、広告のクリエイティブやターゲットを変更して、結果の改善を目指せます。

 

SNS

現在のWeb上でコンテンツの拡散・プロモーションを考える上でSNSは外せません。4SNSとされている、FacebookTwitterInstagramLINE@を中心に、自社コンテンツとSNSの相性を考えて活用することが効果を得る上で大切です。各SNSは利用者層や媒体内で受け入れられやすい情報の出し方が異なります。しかし、どの媒体にも言える運用のポイントは、人が更新していることを感じさせることです。SNSはコミュニケーションツールです。そのため、発信する内容に想いが乗っかるほうが反応を得やすい傾向があります。

また、SEOWeb広告以上に、相手の反応が見えるのがSNSの特徴です。自社で投稿した内容に対して、いいねやシェア・リツイート、コメントなどSNS上で個人からの反応が得られます。そのため、SNSを拡散・プロモーションに活用するためには、SNS上にいる人にとって有益な11のコミュニケーションを取ることを意識するといいでしょう。とはいえ、扱うSNSの種類や投稿数、フォロワーが増えると、SNSに割くマンパワーが増えてくるため、状況に応じてシステム導入をして効率化を目指すことが必要になってきます。

 

メルマガ

登録者のもとに直接届くメールマガジンも、コンテンツの拡散・プロモーションに有効な手段です。情報案内・告知・コラム・アンケート・アフターフォローなど、さまざまな目的で用いることができるため、自社の狙いに応じてカスタマイズ可能です。

サイトへの登録者に対して情報が直接届けられるメルマガは、プッシュ型の手法だとされています。企業から見込み客や既存顧客に対して、情報を直接届ける点が特徴です。先ほどご紹介したSEOWeb広告・SNSはプル型の手法であるため、顧客自ら情報を探しに行かなければなりません。どちらの手法が優れていると一概には言えず、自社のターゲット・目的・リソースに合わせて組み合わせて用いることがおすすめです。

メルマガは、配信期間や頻度を軸にした定期的なメールと、顧客が特定のアクションを起こした日を起点にして情報を届けるステップメールの2種類に分けられます。定期的なメールでは、週1回、月1回など期間や頻度を元に登録者へ情報を届けます。一方、ステップメールは、ある人がメールマガジンに登録したり、商品を購入したりといった行動を起点に、予め定めたスケジュールでメールを届けます。ステップメールでは、メール受信者をカスタマージャーニーマップに当てはめて、情報提供することが可能です。

メールマガジンの形式には、テキストのみで構成されたメールとHTML形式の2種類があります。HTML形式の配信は、専門知識が必要で手間もかかりますが、読者の関心を引くデザインの追求やメール開封率の確認などができます。メルマガを制作する場合は、メルマガ登録者のターゲット像を把握した上で、タイトル・構成・配信日時を工夫することが大切です。メルマガ配信には、メルマガ専用のシステムを活用することで、社内で制作する手間を削減することができます。

 

 

コンテンツの計測指標

 

コンテンツの計測にはKGIKey Goal Indicator 重要目標達成指標)KPIKey Performance Indicator 重要評価指標)CTACall to Action 行動の呼びかけ)の設定が必要です。横文字言葉であるため、用語の定義を関係者の間で共有しておかなければ、認識のズレやディスコミュニケーションを生み現場へ混乱をもたらすおそれがあります。それぞれ定義や関係性について整理した上で、自社のコンテンツマーケティング戦略に合った設定を行うことが大切です。それぞれについて紹介していきます。

 

KGIKPI

KGIKPIはともに、目標に関する指標であるため混同されやすいです。まずは違いについて理解しておきましょう。KGIは企業がコンテンツマーケティングに対して求めている目標です。よく使われる指標は売上や集客数などです。一定期間におけるKGIを設定することにより、目標が達成されたかどうか測ることができます。そのため、KGIは一度決めると一定期間中に頻繁な変更が発生するものではありません。

KPIは、KGIを元に決められることが一般的です。KGIを達成するために必要なプロセス、ステップに対してKPIの数値を設定します。この数値がクリアされていけば、KGIの達成に近づいていくのです。そのため、KGIは結果、KPIは過程と解釈できます。

KGIKPIを設定することによって、コンテンツマーケティングを進めていく上での狙いがはっきりします。特に設定する指標は、定量的に数値化できるものを選ぶと計測がしやすいです。

 

KPI

KPIを計測するための1つの方法がCTAの設定です。コンテンツマーケティングにおいて、見込み客がカスタマージャーニーマップに沿って、ゴールとして設定する自社製品を買ったりサービスを受けたりするなどの行動へ向けて、コンテンツの力で意図的に導くことが重要です。そのため、カスタマージャーニーマップで、次のプロセスに進んでもらうためのアクションとしてCTAを設定することが一般的です。ここで設定したCTAを計測できる形に示したものがKPIです。CTAKPIに設定されやすい項目は、クリック数・クリック率・コンバージョン数・コンバージョン率・ホワイトペーパーのダウンロード数などです。各プロセスに応じて最適なKPIを設定しましょう。

コンテンツマーケティングはKPI設定が重要!指標や設定のコツとは | 勝ち続けるためのコンテンツマーケティング

 

計測ツール

KGIKPICTAとそれぞれの関係を見てきましたが、設定するだけでなく計測・分析・改善を定期的に行っていかなければなりません。そのため、計測ツールを用いてデータを貯めていき、関係各所が情報を元に仕事を進められるようにしなければなりません。

一般的な計測ツールとして用いられるのは、Google Analytics(グーグルアナリティクス)。コンテンツマーケティングで必要なデータが無料で集められる点が大きな特徴です。事前に適切な設定を行えば、CTAを達成するたびに数値が蓄積されていき、KPIの達成度合いを確認できます。Googleアカウントがあれば、誰でも利用できるため、まずは登録・設定をしてみるといいでしょう。

Google Analytics以外にも、多くのKPI分析ツールが有料でリリースされています。Google Analyticsに比べれば、集計や分析資料作成を効率化させやすいツールがほとんどです。無料体験が可能なツールが多いので、気になったツールを使ってみて使用感を確認してみましょう。

オウンドメディアのメリットとは?構築のコツや運営のアドバイスも | 勝ち続けるためのコンテンツマーケティング

 

コンテンツ公開後の作業

コンテンツマーケティングにおいて、特に記事(ブログ)コンテンツは、公開・拡散してそのまま放置しておくのではなく、望んだ結果が出せているのかデータを参考に改善していくことは大切です。公開後に記事の質をあげていければ、SEO効果やSNSシェアが見込めるため、アクセス数やコンバージョン数が増加する可能性があります。

記事の質を上げるためにまずできることは、文章や画像、情報の見直しです。検索キーワードに対して検索者が持っているニーズや、記事タイトルを見て流入してきたユーザーも持つニーズを満たすための、わかりやすく読みやすい文章になっていない点は、修正しましょう。誤字脱字の修正や修飾語の削減などは、公開後に見返すことで案外見つかるものです。また記事の画像については、アイキャッチと記事内の画像について検討してみましょう。アイキャッチはSNS上や他のページからの流入に置いて、見た人の興味を喚起するものを選ぶことがポイントです。記事内の画像は、ヒートマップツールのデータを確認して、読者が画像の箇所で離脱しているケースが多ければ、画像の見直しや画像紹介のテキストを追加するなどで改善する可能性があります。記事公開後に時間が経つと、公開時には最新だった情報や数値が古くなってしまうこともあります。記事内に数値や価格、年や月単位の統計情報を載せている場合は、最新情報に差し替えるようにしましょう。

次に検討すべきことは、コンテンツ内容の見直しです。蓄積したデータを元に記事の内容を見返して、読者のニーズに対して足りない項目があれば追加し、余計で関連性の低い項目は削除するようにしましょう。また、そもそも情報の流れが悪ければ、構成を変更することも必要です。コンテンツ内容が読者のニーズに合致して読みやすい流れになっていれば、コンテンツへの滞在時間が伸び情報への理解が深まるため、SNSへの情報シェアや設定しているCTAを達成する可能性が高まります。

 

コンバージョン(CVR)に至るまでのプロセス

コンテンツとの出会い

人が検索をするのは、何かを知りたかったり調べたかったりすることがあるからです。コンテンツマーケティングを展開していく際は、まず自社に関係のあるキーワードを検索する人のニーズにあったコンテンツを用意して、なるべく検索上位に表示されるようにSEO対策をしておく必要があります。検索順位が低ければ、せっかく作ったコンテンツを見てもらうことができません。

検索者は、自分のニーズにあったわかりやすく読みやすい(見やすい)コンテンツであれば、最後まで読んでくれる可能性が高いです。ニーズが満たされ、いい印象を持ってくれれば、自社のことを覚えてくれたり、SNSフォローやWebページをブックマークしてくれたりするでしょう。また、最初に見たコンテンツから、他のページに移動して、いくつかのコンテンツを閲覧してくれる可能性もあります。そのため、各コンテンツから次のコンテンツに移動できるように導線をデザインしておきましょう。

 

学習する潜在顧客

コンテンツとの出会いによって、自社商品やサービスを知った潜在顧客は、その興味や関心が強まるほどWeb上に用意されているコンテンツから学習していきます。潜在顧客は、学習を深めることにより、自社商品の購入やサービス利用後に感じられるポジティブな感情を、鮮明にイメージできるようになるのです。

潜在顧客にWebサイト上を回遊していくつものコンテンツを見てもらうためには、左脳(論理)と右脳(感性)どちらにも響くコンテンツを用意しておきましょう。商材の価格や使用される期間にもよりますが、購入・利用を決める前に、人は少なからず悩むものです。その悩みを解消させるために、「この購入は自分にとって正しい選択だ」と必要性をロジカルに伝えて納得感を与えるコンテンツと、潜在顧客をワクワクさせて直感的に購入したいと感情に訴えかけてイメージをふくらませるようなコンテンツの両方が必要です。

 

コンバージョンの獲得

コンテンツに出会う場所を用意して、興味や関心が深まり論理的にも感情的にも自社商品やサービスに対して、潜在顧客が好感を持つようになれば、コンバージョン(購入や問い合わせ)の獲得は目前です。ここで重要なのは、Webデザインやサイト構造のわかりやすさです。せっかく潜在顧客が購入や問い合せをしようとしても、そのページへのボタンがわかりにくかったり、完了までの記入事項が多くめんどうに感じたりすると、操作を完了せずにWebページから離脱してしまうおそれがあります。

そのため、潜在顧客にWebページへの訪問からコンバージョンまで進んでもらうためには、わかりやすく使いやすいデザインと機能を持ったWebサイト構築が不可欠です。Webに対して疎い方にとっては、Webコンテンツ制作とWebサイト構築が似ているように感じるかもしれませんが、両者は求められる専門性が大きく異なります。そのため、コンテンツマーケティングを外部に依頼する際には、弊社のようなWebサイト制作・コンテンツ制作・運用・分析などを総合的にサポートできる企業に相談することをおすすめします。

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まとめ

ここまで、コンテンツマーケティングの定義や歴史、設計、実行、分析など網羅的な情報をお伝えしてきました。一度にすべてを理解できずとも、コンテンツマーケティングの導入を検討してみようという気持ちは深まったのではないでしょうか? 弊社(株式会社IKUSA)では、SEOとコンバージョンを大切にしたコンテンツマーケティングコンサルティングを実施しています。まずはいろいろ聞いてみたい、具体的に施策を検討したいなど、ご要望については気軽にお問合せフォームからご連絡ください。

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