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Googleアップデート「Bert」コンテンツマーケティングにも影響

Googleアップデート「Bert」コンテンツマーケティングにも影響
シードー

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Googleが新たに「Bert」と呼ばれる検索アルゴリズムを導入し、コンテンツマーケティング業界にもその波紋が広がっています。Bertは、RankBrain以来となる大型アップデート。RankBrainの導入ではAIベースのアルゴリズムにより、Webページの内容と検索クエリの関連性がよりきちんと判断されるようになりましたが、Bertは一体どのような影響をもたらすのでしょうか?

今回は、世界屈指のトップWebマーケッター、ニール・パテル氏のブログより、Bertがコンテンツマーケティングに与える影響と対策についてご紹介します。

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Googleがアップデートした「Bert」とは?

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Bertは、「Bidirectional Encoder Representations from Transformers」の頭文字を取ったものです。仮にこれを「変換による双方向的なエンコーダー表現」などと訳しても意味は通じませんが、つまりは「検索クエリに込められた検索者の意図をより正しく理解するためのアルゴリズム」と言ってよいでしょう。

検索クエリは複雑化しており、質問をそのまま検索バーに音声入力したり、文章として一部不完全なものを自由に長々と入力したりするケースも増えています。検索エンジン側も、そのクエリを理解し、必要な内容が含まれるページをピンポイントで検索結果に表示するために、アルゴリズムを更新しているのです。

今回導入されたBertは、インターネット上で行われる検索全体の約1割に影響し、以前とは異なる検索結果を表示すると考えられています。以下は、その一例です。

Bertが検索結果に影響する例その1

たとえば「2019 brazil traveler to usa need a visa」という不完全な英文クエリで検索する場合、人間が読めば一応その意図が「2019年にブラジル人がアメリカへ旅行に行く場合はビザが必要か?」という質問であることが分かります。

しかし、Bert導入前にこれを検索した結果、「アメリカ人旅行者はブラジルへ行く際ビザは不要」という見当違いなページが上位に表示されていました。検索をかけた場所が米国内であったことも、結果に影響を及ぼしたのではないでしょうか。

Bertが検索結果に影響する例その2

次に、「Can you get medicine for someone pharmacy」という不完全な英文クエリで検索する場合、こちらも人間が読めば「患者本人以外でも薬局で薬を受け取れるか?」という質問であることが理解できます。

しかし、Bert導入前にこれを検索すると、「処方箋薬の受け取り方」のページが検索結果に上がっていました。なお、そのページには処方箋や保険については書かれていますが、検索クエリが意図する質問の答えは載っていません。

 

以上のように、不完全な文章であっても、Bert導入後は助詞の置き所やキーワードの組み合わせから検索者の意図をより正しく把握できるようになっているようです。また、この改善はスニペットにも反映されています。

Bert導入後に必要なSEO戦略の変更点は?

Search engine optimisation concept. Hand putting wood block cube shape with word SEO

まず、Webマーケティングにつながる検索には3段階のパターンがあると考えてください。もちろん検索者全員がすべての段階を踏むわけではありませんが、その典型的な3パターンは以下の通りです。

  1. 質問を検索し、複数の解決策を目にする。
  2. 特定の解決策について検索し、実行方法(必要なもの)などの詳細を得る。
  3. 必要なものを検索し、獲得する。

Bertが最も影響するのは、1です。つまり、「質問回答に関連するキーワードで、いかに具体性に長けた質の高いコンテンツを書くか」が勝負になります。1は情報収集の段階であるため、潜在顧客が抱える可能性のある質問とその回答が明確に含まれた記事が有利です。

Googleがページの内容を重視し始めて以来、Web上には非常に長い記事が増えました。しかし、あくまでGoogleが評価しているのは「内容」であり、文字数ではないということを覚えておいてください。Bertで上位に挙がるコンテンツは、必ずしも長文記事ではありません。

Bertに焦点を合わせたコンテンツとは?

昨今のキーワード戦略では、関連性の高いキーワードを組み合わせてコンテンツを作成していました。しかし、Bertを踏まえてWebサイトを有利にするためには、コンテンツの具体性を上げる、つまり「より多くの質問を想定し、それぞれの意図に沿った内容を充実させる」必要があります。

たとえば、フィットネスジムのブログで「ダイエット薬に頼らずに体重を減らすには?」という質問を想定したコンテンツを考えてみてください。以前は「ダイエット薬」「ダイエットピル」などのキーワードに強いコンテンツがランク上位に入っていました。しかし、今は違います。質問文にはダイエット薬というキーワードが含まれていますが、検索者はその情報を必要としていません。代わりに求められているのは、薬を飲まずに減量するための、あらゆる方法です。

Bert導入後、競合他社に差をつける方法は?

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先述の通り検索結果の上位に入るページが変わったため、Bertのせいで訪問者が減ったと感じる場合もあるでしょう。特定のキーワードに強いページは、とりわけ大きな影響を受ける可能性があります。その一方で、訪問者の質が上がり、直帰率やCVRは良くなるケースもあります。この機会に競合他社との差を広げるには、どうすれば良いのでしょうか?

1 . 動画や画像で具体性を上げる

質問者がより理解しやすくなるよう、文章だけでなく、動画や画像などの挿入を検討してください。たとえ同じ内容であったとしても、大量の文章を読むだけより、図でも分かりやすく説明してあるページの方が有利になるようです。

2. ロングテールキーワードに注目する

検索者の意図を汲み取ろうとするBertの性質を味方につけ、ロングテール戦略に力を入れましょう。ロングテールキーワードの効果が認められている現在でも、まだWeb担当者の84%が12語のキーワードに焦点を当てているという調査結果が出ています。他社と差をつけるため、35語を使った多岐にわたる具体性の高いトピックを採用してください。

 

まとめ

Search key on the keyboard, 3d rendering,conceptual image.

検索アルゴリズムが徐々に改善され、かつてのSEO業界の常識であった機械的な手法だけでは、思ったようにトラフィックを得られない時代となりました。しかし同時に、それがコンテンツやマーケティングの質を向上させてきたという側面もあります。「検索者が求める情報を的確に提供することで潜在顧客へのリーチを図る」という基本構造を忘れず、Bertを味方につけるコンテンツを作成していきましょう。

価値の高いコンテンツを作るためのチェックリスト20項目 | 勝ち続けるためのコンテンツマーケティング

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参考サイト: