オウンドメディアの作り方|サイト・記事制作と運用のポイント
安藤隼人
オウンドメディアを構築し、広告費を削減したい。効率よくリードを生み出したい。オウンドメディアから商品を売り出したい。このような悩みは、オウンドメディア構築に慣れていない担当者がよく持つ悩みの一つです。
オウンドメディアを立ち上げるには、「ターゲット・デザインなどの決定(企画)」、「サイト・記事制作」、「分析・改善(運用)」など工程が多くあります。
しかし、オウンドメディアの目的を明確にして企画し、方向性を定めて取り組めば、成果を出すことは不可能ではありません。
今回は、企画、サイト・記事制作、運用などを網羅したオウンドメディアの作り方についてお伝えします。
- 目次 -
オウンドメディアの一般的な作り方
オウンドメディアは、一般的に以下の流れで作成します。
企画・サイトデザイン
オウンドメディアの目的やターゲットにするペルソナの設定、オウンドメディアのチャネル(※1)選択などを実施。カスタマージャーニーを意識したサイトデザインもこの工程で対応します。
※1:英語の「channel」が元となった言葉で、その名の通り、情報の伝達経路や手段のこと
サイト制作
企画に沿ったサイト制作を実施します。CTAを適切に配置し、カスタマージャーニーが設計通りとなるよう制作していきます。
コンテンツ制作
ブログ型のオウンドメディアの場合は、記事を制作してアップロードしコンテンツを充実させます。YouTubeなど動画サイトを活用する場合は、動画制作が必須です。
運用
Google Analyticsなど解析ツールを使って、サイトのページごとのアクセス内容を定期的に分析していきます。目的に沿ったサイトの成果が出ていない場合は、原因を特定し、サイトの改善が必須です。
各工程について、ひとつずつ内容をみていきましょう。
企画段階で重要なのはオウンドメディアの目的
ここでは、企画の流れについてみていきます。オウンドメディアで一番大事なのは、『目的』です。目的が明確になっていれば、対応も一貫し、道筋を見失うことも少なくなります。
オウンドメディア構築の目的を明確に
まずは、「なぜオウンドメディアを構築するのか」を明確にしましょう。オウンドメディア構築の目的によって、どのようにオウンドメディアを構築するかが変わってきます。
例えば自社のサービスを広く売っていきたいのか、それとも女子高生にアパレル関連のプロモーションをしたいのかで、全く異なるオウンドメディアを構築する必要があるのです。
目的によって出口戦略も要検討。「メルマガの登録」「アプリのダウンロード」「無料相談」など、目的に応じて出口戦略も検討しておきましょう。
オウンドメディアの目的については以下の記事で詳しく紹介しています。ぜひご覧ください。
※今回制作するオウンドメディア 目的の記事にリンクを貼る
ターゲットのペルソナを設定して顧客目線を持つ
オウンドメディア構築において、顧客目線は必須なのですが、オウンドメディアの顧客視点を忘れ、オウンドメディアの構築自体が目的になってしまっている例は少なくありません。
オウンドメディアを構築するうえで、どのようなターゲットに届けたいのか、ペルソナを明確に定めることが大事。
ペルソナの課題を解決するような形で、オウンドメディアを設計することがセオリーです。
目的やペルソナに基づいたチャネル選択
メディアには多様な集客チャネルが存在します。例えば、SNS、ホームページ・ブログ、YouTubeなど。ターゲットのペルソナによって適切なチャネルを選択する必要があります。
例えば、オシャレに関心のある中高生をターゲットにするならSNSのInstagram、若手サラリーマンをターゲットにするなら20代30代の利用者が多いYouTubeなど。
また、いずれのチャネルを利用するにしろ、ブログ型のオウンドメディアを制作できると、チャネルを広げやすく、潜在顧客も獲得しやすくなります。
コンセプトを決めてオウンドメディアの方向性を確定
コンセプトとは、全体を貫く考え方のこと。例えば、イギリス旅行をコンセプトにしたサイト、IT情報をコンセプトにしたサイトなどです。
目的やペルソナ、チャネルが決まるとオウンドメディアのコンセプトも決まっていきます。
カスタマージャーニーマップで戦略を練る
顧客がオウンドメディア内を回遊できるような設計をすると、検索エンジンからも高い評価を得やすくなります。
オウンドメディアを訪問するユーザーは、AISCEAS(アイシーズ)という手順を踏んで商品を購入するといわれています。AISCEASとは、下記7つの購買プロセスの頭文字をとった言葉です。
- Attention(注意)
- Interest(関心)
- Search(検索)
- Comparison(比較)
- Examination(検討)
- Action(購買)
- Share(共有)
どのようなコンテンツの周り方がベストか、そのために誘導する方法、経路などを考えておきましょう。
サイトデザインにも注意を
昨今では、CMSなどで簡単にホームページやブログを構築できるようになったため、簡易的なブログデザインでオウンドメディアを運用している企業も多くあります。
しかしながら、簡易デザインのメディアは成果があまり出ていないのも事実です。成果を挙げていくためには、ペルソナが好むデザインや適切なCTA配置が必要になります。
ペルソナやコンセプトを考慮したサイト制作
サイト制作の工程では、企画で練ったコンセプトやカスタマージャーニーマップに沿ったサイトを作っていきます。
最近では、ブログ型のオウンドメディアが増加傾向です。CMSを使えば、誰でも気軽に記事を投稿でき、またオリジナルデザインでのサイト構築もできます。
CMSを利用して自社で構築すれば費用を抑えてサイトを構築できますが、サイトが低品質になりやすく、またノウハウがないまま運用しても成果は出にくいのは事実です。
オウンドメディアの構築経験がなく、サイト制作自体も初めてである場合は、サイト制作会社への委託も検討しましょう。
サイト制作会社への費用については、下記記事で紹介しています。ぜひ読んでください。
※今回制作するオウンドメディア 費用記事にリンクを張る
どうしても自社で構築したい場合は、先ほど紹介したCMSやツールを使うと手間をかけずにサイト制作を進められます。CMSの中でも、WordPressが特におすすめ。インターネット上にサイト構築の情報が多数あります。
その他のCMSやツールは以下の記事で紹介しています。ぜひ読んでみてください。
※オウンドメディア CMS記事についてリンクを貼る
※オウンドメディア ツール記事についてリンクを貼る
古いドメインの方がSEO上有利ということもあります。既存サイトを持っているなら、既存サイトのドメイン内にオウンドメディアを構築することも検討しましょう。
ペルソナの課題を解決できるコンテンツ制作のポイント
続いて、ペルソナの課題解決に繋がるコンテンツ制作のポイントをみていきましょう。
キーワード設計はミドルキーワード・スモールキーワードから
キーワード設計は、ミドルキーワード(月間検索数1000前後)やスモールキーワード(月間検索数100前後)を掛け合わせたコンテンツ制作から入り、ドメインが強くなってからビッグキーワード(月間検索数10000前後)に手を出していくのがセオリー。
加えて、コンセプトを軸に関連するキーワードに絞ること、情報を過不足なく伝えること、競合が弱いことなども重要です。サイトが何を専門にしていて、どれくらいコンテンツの品質が高いのかが検索エンジンに伝わらなければサイト評価は上がりません。
SEOに強いライティング
キーワードが決まったら、SEOを意識したライティングを実施します。タイトルやh2の見出しにはキーワードの盛り込みが必須です。文中では関連キーワードを含めて情報の網羅性を高めましょう。
検索順位を上げていくには、競合に勝つコンテンツ作りを徹底することも大事です。有料のツールを使用して競合調査をする、分析もできる業者に依頼するなどの方法で対応しましょう。
同じ目標に向かって尽力できるチーム作り
プロジェクトは全体が連携して同じ目標に向かわないと成果が出にくいもの。クラウドソーシングなどに頼らず、目標を共有したチームメンバーとオウンドメディアの構築を進めていくことが大事です。
また成果を求めるのであれば、やはりコンテンツマーケティング会社に依頼し、ノウハウのあるチームにサイト構築、分析、記事制作を一貫して行ってもらうのがおすすめです。
オウンドメディア運用は根気が必要
オウンドメディアはすぐに結果が出る物ではありません。そのため、社内からオウンドメディアの運用について反発されることもあります。
自分で定量的に評価するため、また、周囲に目標達成度を明確に示すためにも、適切なKPIを導入すべきです。
オウンドメディアのKPIについては下記記事で説明しています。ぜひご覧ください。
※オウンドメディア KPIの記事についてのリンクを貼る
オウンドメディアコンテンツの検索順位を監視
オウンドメディアのコンテンツの検索順位は週一回、もしくは月一回程度で定期的に確認していくのがセオリー。
監視に使うツールはGoogle Analyticsなどが一般的。近年ではAWR(Advanced Web Ranking)もキーワードの順位がわかりやすく、おすすめです。
検索上位を獲得したコンテンツのリライト
記事をリライトする場合は、検索上位を獲得したコンテンツからリライトして、1位を取りに行くのがセオリー。細かいところを直すのではなく、追記してボリュームを増やします。
検索エンジンでは、1位で7割程度、2位で4~5割程度、3位で3割程度、4~10位は1割弱程度です。検索順位の1位を取りにいくことは、Webマーケティングの基本です
顧客との接点を作っておく
オウンドメディアの運用には、顧客との接点をつくり、顧客を育てていくことが重要です。
SEOで獲得した潜在顧客との接点を持つために、問い合わせ窓口やダウンロード資料などを設置し、メルマガの登録や資料のダウンロードなどを促して、潜在顧客の名前やメールアドレスなどの情報を得ておきましょう。
中長期的な取り組みだからこそ、コンテンツだけでなく、顧客とのつながりも蓄積していくべきです。
オウンドメディアの運用に関しては、下記記事にまとめてあるので、参考にしてください。
※今回制作するオウンドメディア運用の記事へリンクをはる
コツコツと更新を重ねて確実なオウンドメディア作りを
オウンドメディアは、目的に応じた成果を上げるための取り組みをしていくことが重要です。しかし、確実に成果をあげていくためには、Webマーケティングのノウハウが必要不可欠。
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オウンドメディアの制作を検討しているなら、ぜひ一度オウンドメディア制作の経験が豊富なIKUSAへお問い合わせください。
参考サイト: