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Web集客とは?方法、メリット・デメリットを成功事例や具体例を含めて解説

Web集客とは?方法、メリット・デメリットを成功事例や具体例を含めて解説
ルイス前田

ルイス前田

ビジネスの成功にWeb集客は大きく影響します。20代は98.7%、30代は97.8%、60代でも73.9%の人がスマートフォンを使い(*1)、全世代でのインターネット利用率は80.9%(*2)という数字を踏まえると、インターネットを使えば日本人の大部分にアプローチできるからです。

*1 総務省|平成30年版 情報通信白書|インターネット利用の広がり 

*2 総務省|平成30年版 情報通信白書|インターネットの利用状況 

本記事では、Web集客に取り組む担当者向けに、Web集客のメリット・デメリットやWeb集客の具体的な方法、成功事例など、Web集客に関する内容を網羅的に解説します。

 

筆者のプロフィール

Web系広告代理店で上場一部企業のWeb集客を担当し、Web系ベンチャー企業で自社のマーケティングを経験しました。2社で合計6年ほどWeb集客に携わって、Web業界で当たり前のことが、業界外には驚くほど知られてないと気づきました。

» ルイス前田のプロフィール

 

これだけインターネットが発達していても、ビジネスが関わるとWeb集客に偏見があったり、一方で過度な期待をしていることがあります。

 

Web集客とは?

Web集客とは、インターネットを利用して集客することです。検索サイト(Google、Yahoo)やSNS(Twitter、Facebook、Instagram)、メッセージツール(LINE)、メール、動画共有サービス(YouTubeやニコニコ動画)など、多くのユーザーを抱えるWebサービスが集客目的でも法人に利用されています。

 

Web集客における勘違い

多くのWebサイトがユーザーに対して基本無料でサービスやコンテンツを提供しているため、Web集客は無料で集客ができる魔法の杖のように勘違いされることがあります。

実際は、一般ユーザーがユニークなコンテンツや情報を発信している中で、企業として注目を集めることが求められるので、ユーザー以上の知識や経験、努力が必要とされるマーケティング手法です。

それでも企業が取り組むだけのメリットがあるから各社が予算や人員を投入してWeb集客を実現しているというのが事実です。

 

HARM関連のサービス・商品はWeb集客を使うべき

本題に入る前に、Web集客を使うべきサービス・商品を説明しておきます。

HARMと呼ばれる人間が生涯を通じて、悩み関心がある領域は周囲の人に相談することが難しいので、特にWeb集客に向いています。

人間の悩みは大きく分けて4種類です。それぞれの頭文字をとってHARMと呼ばれます。ビジネスのテーマを探すときに、よく使われます。

  • Health:健康・美容
  • Ambition:夢・将来
  • Relation:人間関係・恋愛
  • Money:お金

 

また、世代ごとにHARMの詳細は変化します。例えば、20代と60代のHARMを比較します。

20代の悩み

  • Health:容姿
  • Ambition:就職活動やキャリア
  • Relation:恋愛や結婚、職場での人間関係
  • Money:昇給や月給、ボーナスについて

60代の悩み

  • Health:病気や介護
  • Ambition:老後の楽しみ
  • Relation:夫婦
  • Money:年金や税金

HARMに関わる悩みや課題は、周囲の人たちも同様に悩んでいるデリケートな分野です。そのため、インターネット上の情報を参考にする度合いが高くなります。

 

Web集客のメリット・デメリット

Web集客のメリット・デメリット

Web集客が魔法の杖ではないことは説明しましたが、メリットとデメリットも知っておくと、早く使いこなせるようになります。

 

Web集客のメリットは「ターゲティング」と「効果測定」

Web集客の手法は本当に様々ですが(次の項目にて手法を解説してます)、どんなWeb集客でもインターネットをベースとすることで、的確なターゲティングと正確な効果測定ができる点が大きなメリットです。

ターゲティングとは、顧客の絞り込みを指します。例えば、Googleを利用すれば「検索ワード」を元に、自社や自社商品に興味を持つ顧客にのみ情報を届けられます。

 

また、オフライン集客の代表格であるテレビCMは、大まかな視聴者数(それも正確ではない)しか結果として分かりませんが、Web集客ならいつ、どんな人が、どのように、どれくらいコンテンツや広告に接触したのかを数字で計測できます。

場合によっては、顧客の現在地や性別、年齢すら知ることができるため、効果を計測してデータを蓄積することで、集客活動の精度が向上し続けます。

 

Web集客のデメリットは「陳腐化」

一方で、Web集客に取り組む場合は手法や事例の陳腐化と向き合うことになります。陳腐化とは、経済的、機能的に価値を失うことを意味します。

インターネットの世界は、日進月歩で新たなサービスやツールが登場し、それに合わせて顧客の生活も変化しますから、これまでは通用していたWeb集客の方法論が急速に効果を失うことがあります。

しかし、工夫やアイデアで新たな手法を開発することができれば、急速に結果を出すことができるとも言えます。

 

Web集客の手法はトリプルメディアに区分できる

Web集客の手法はトリプルメディアに区分できる

大小様々なWeb集客の手法を分類するために、トリプルメディアを使います。トリプルメディアは、主に広告業界やマーケティング業界で使われる用語で、企業が消費者と接点を持つ媒体(メディア)を3つに分類したフレームワークです。

ペイドメディア、オウンドメディア、アーンドメディアという分類は、顧客には馴染みのない考え方ですが、Web集客担当者であれば、戦略を決定づける際に便利です。

 

ペイドメディアはお金を払う(Paid)メディア。オウンドメディアは自社で所有して(Owned)運営するメディア。アーンドメディアはユーザーから評判や言及を得る(Earned)メディアとして、メディアの使い方をもとに分類が考えられています。

ペイドメディア(買うメディア):広告
オウンドメディア(所有するメディア):自社サイトや自社メディア、メールマガジンなど
アーンドメディア(評判を得るメディア):SNSやブログ、YouTubeなど

それぞれのメディアのWeb集客における具体例は上記です。メディアごとに手法を解説します。

 

ペイドメディアでWeb集客する

ペイドメディアでWeb集客する

ペイドメディアによるWeb集客では、一般的にインターネット広告と呼ばれる広告手法にお金を払って、自社が求めている顧客が視聴している場所に、自社のコンテンツやPRを表示できます。

 

よく使われるインターネット広告はGoogleやYahooが提供している「リスティング広告」や「リマーケティング広告」、次いで使われるのは各SNSが提供する「Facebook広告」や「Twitter広告」があります。

他にも「LINE広告」や「YouTube広告」など、多くのユーザーが集まるサービスやプラットフォームには必ず有料広告が用意され、広告売上を原資にユーザーに無料でサービスが提供されるという座組みです。

 

ペイドメディアでWeb集客をするメリット

ペイドメディアによるWeb集客のメリットは、予算があればすぐにでもWeb集客をスタートし結果が出ることです。

ペイドメディアはトリプルメディアの中で最も即効性があり、表示する内容やターゲットの指定など、コントロールできる範囲が広いです。広告なので。

 

ペイドメディアでWeb集客をするデメリット

デメリットは費用がかかり続けることです。ペイドメディアに支払う予算がなくなれば、Web集客はゼロになります。

ペイドメディアが主力であっても、依存しすぎる前にオウンドメディアやアーンドメディアによるWeb集客をいかに並立させられるかがWebマーケターに求められます。

 

ペイドメディアの具体例

  • リスティング広告
  • リマーケティング広告
  • ディスプレイ広告
  • アドネットワーク広告
  • Facebook広告
  • Twitter広告
  • Instagram広告
  • LINE広告
  • YouTube広告

 

オウンドメディアでWeb集客する

オウンドメディアでWeb集客する

Web集客にオウンドメディアを使う場合は、自分でメディアやブログなどを立ち上げて、検索サイトやSNSを中心に顧客を集めます。

検索サイトから集客するためには、自社サイトやコンテンツを検索サイトの上位に掲載するためのSEO(Search Engine Optimization:健作最適化)施策に取り組みます。

SNS経由の集客をするには、自社アカウントを作成、運用して顧客が喜ぶコンテンツを投稿して注目を集めながら、自社サイトに誘導していきます。


オウンドメディアでWeb集客をするメリット

検索サイトにコンテンツを掲載することや、ブログにコンテンツを投稿することは無料です。コンテンツの制作費はかかってしまいますが、コンテンツすらも自主制作できるのであれば人件費のみでWeb集客が実現します。

 

オウンドメディアでWeb集客をするデメリット

オウンドメディアを利用する場合はサイト制作やコンテンツの作成などの時間がかかります。また、リソースを投入して作成したコンテンツがターゲットである顧客に閲覧されるかどうかは不確定です。

 

オウンドメディアの具体例

  • コーポレートサイト(会社サイト)
  • 特設サイト
  • 自社のWebメディア
  • 自社のブログ
  • 自社のECサイト
  • メールマガジン

オウンドメディア成功事例5選から学ぶ成功の条件とは? | 勝ち続けるためのコンテンツマーケティング

アーンドメディアでWeb集客する

アーンドメディアでWeb集客する

最後にアーンドメディアでWeb集客をする場合は、顧客のポジティブなアクションをいかに企業側が引き出せるが鍵となります。

ペイドメディアの主役は企業(広告なので)、オウンドメディアは企業と顧客が半分ずつ主役ですが、アーンドメディアは顧客が主役。企業が関与できる範囲はわずかですが、上手に顧客を動かせることができれば、少ないリソースで大きな結果を得ることが可能です。

 

アーンドメディアでWeb集客をするメリット

アーンドメディアの発信者は顧客ですので、ポジティブな評価を得ることができれば、自然な形で商品やサービスがPRされます。

また、アーンドメディアの中でもSNSを経由したWeb集客の場合、会社側が主導するWeb集客では特定しずらい、顧客の家族や友人や知人など(ソーシャルグラフと呼ばれます)に接触できることも、ペイドメディアやオウンドメディアにはない特徴です。

 

アーンドメディアでWeb集客をするデメリット

顧客が自分のアカウントで、自分が感じたことを発信するのがアーンドメディアですから、企業側がコントロールできずに、時には炎上や誤解を招いた表現が拡散されていく、インターネット上に残される可能性があるのがアーンドメディアのデメリットです。

しかし、企業側からの働きかけがなかったとしても、顧客による発信は止められません。であれば、少しでもポジティブな方向となるよう、企業努力をした方が現代のWeb集客にはマッチしています。

 

アーンドメディアの具体例

  • Twitter
  • Facebook
  • Instagram
  • LINE
  • YouTube
  • 口コミサイト
  • (自社運営ではない)ブログ
  • (自社運営ではない)Webメディア
  • 掲示板

オウンドメディア・ペイドメディア・アーンドメディアの違いとは? | 勝ち続けるためのコンテンツマーケティング

目的から考えるWeb集客の手法

トリプルメディアをベースにWeb集客の手法を解説しましたが、目的から考えると下記のようになります。

  • すぐにWeb集客で結果を出したい→ペイドメディア(有料広告)
  • 中長期的なコストパフォーマンスの良いWeb集客を目指す→オウンドメディア
  • Web集客の予算がある→ペイドメディア
  • Web集客の予算があまりない→オウンドメディア

アーンドメディアはトリプルメディアの中で最もコントロールが難しいので、ペイドメディアやオウンドメディアの補足的に使うことになります。もちろん、最良なのはトリプルメディアを3つとも使ったWeb集客です。

 

Web集客の成功確率を上げる3つ準備

Web集客の成功確率を上げる3つ準備

最後に、トリプルメディアのいずれを使ったWeb集客の手法でも、成功しやすくなるために準備すべき3つのことを解説します。

 

ペルソナでターゲティングの精度を上げる

ペルソナは、想定する顧客を明文化したもの。デモグラフィックとサイコグラフィックの2つの項目が含まれます。

デモグラフィックは、性別や年齢・住所・年収・職業・家族構成など、顧客が持つ社会経済的な情報です。デモグラフィックを明確にすることで、顧客の行動予測ができます。

サイコグラフィックは、趣味や休日の過ごし方、象徴的なエピソード、目標など、顧客の価値観に関する情報です。
商品やサービスをどのような切り口・デザインで伝えるべきかを考えることができます。

ペルソナが作成されていることで
・Web集客に取り組むチーム内での認識の違いを減らす
・Web集客に必要なもの(キャッチコピーやバナー、テキスト、写真など)の制作が容易になる
というメリットがあります。

 

カスタマージャーニーでWeb集客の役割を把握する

カスタマージャーニーとはペルソナ(顧客)が自社の商品・サービスを購入するまでの動きを可視化したもの。顧客(カスタマー)が旅をする(ジャーニー)ように、段階を経て、購入まで気持ちが醸成されていく様を表現します。

カスタマージャーニーがあれば、顧客の動向全体をふかんして捉え、それぞれの段階でWeb集客を実施する際に、顧客の状態を間違えることがなくなります。

 

直接競合と間接競合を整理して、差別化に役立てる

Web集客における競合とは、自社から見た競合ではなく、顧客視点での競合を意味します。

例えば、自社視点ではスマートフォンでのゲームアプリの競合は、他のゲームアプリです。しかし、ユーザー視点では「暇つぶしの方法」を探しているので、YouTubeや漫画など他のエンターテイメントが競合です。

上記のように、自社と同じ業界・業種の競合(他のゲームアプリ)を直接競合、業界が異なる競合を間接競合と呼びます。

直接、間接の視点で、抜け漏れなく競合が整理されていれば、顧客視点で商品やサービスを差別化した上で、Web集客を実施できるので、切れ味が向上して成功率が上がります。

 

まとめ

本記事では、Web集客の担当者が知っておくべき、Web集客の特徴や手法について網羅的に解説しました。

Web集客に永遠の正解はないので、試行錯誤し続けることが担当者に求められるWeb集客との向き合い方です。多方面から情報を収集し、小さく試して実績を貯め続けましょう。

もし、業界構造や社内体制的に、情報収集や実績の積み重ねがしづらい状況であれば、広告代理店やWebマーケティングのをサポートする企業と組むことで問題は解消できます。

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