コンテンツマーケティングの市場規模と今後の成長に向けた課題とは?
リッキー
コンテンツマーケティングはアメリカ発祥のマーケティング方法ですが、今や日本国内でもWebマーケティングの代表的な手段としてその知名度が高まっています。日本国内で知名度が高まってきたことで、本格的にコンテンツマーケティングを始める企業が増え始め、その市場は成長してきています。
今回はコンテンツマーケティングの市場規模についてお話しするとともに、今後の市場成長に向けた課題についても触れていきたいと思います。
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- 目次 -
コンテンツマーケティング市場全体の規模
日本のコンテンツマーケティングは、アメリカと比較すると規模が小さく、まだ発展途上です。しかし普及が急速に進んでおり、日本のコンテンツマーケティング市場もどんどん拡大しています。
コンテンツマーケティングの市場規模をはかる上で参考になるのが、SEO市場の規模です。現在、Google検索の順位の重要な指標となっているのがコンテンツの質です。そのため、Google検索で上位表示を目指すためにコンテンツマーケティングが重要になります。ゆえにコンテンツマーケティングの市場規模をはかるには、SEOの市場規模を見るとわかりやすいのです。
近年のSEOの市場規模を見ると、2014年には約350億円だったのが、2年後の2016年には430億円、さらに2年後の2018年には500億円に達しています。SEO市場の拡大は、コンテンツマーケティング市場の拡大にも大きく寄与していることが予想されるでしょう。
コンテンツマーケティング分野別の市場規模
コンテンツSEO
コンテンツSEOは、内部対策や外部リンクなどといった数あるSEO対策の方法の一つです。現在では、SEOというとコンテンツSEOを指すことが多くなっており、コンテンツに絞った施策がSEO対策の主流になってきています。
そのため、SEO対策会社も本腰を入れてコンテンツSEOのコンサルティングに取り組み始めています。
Googleの度重なるアルゴリズム変動によって、内部対策や外部リンクなどのSEO効果が乏しくなり、SEO市場の縮小が予想されていたこともありました。しかし現状ではコンテンツSEOが主流になり、以前よりも正攻法のSEO対策で効果が出やすくなったと言えます。
コンテンツライティング
コンテンツマーケティングを行う上で絶対に欠かせないのが、コンテンツです。現在のコンテンツマーケティングでは、主要になるコンテンツの種類は「記事」つまりテキストと「動画」です。特に多くの企業では、記事コンテンツによるコンテンツマーケティングに取り組んでいます。
コンテンツマーケティングの目的は、自社の商品やサービスの宣伝が主です。そのため本来は、自社商品やサービスを熟知している社内の人間が記事を作成することが望ましいです。しかし、Webマーケティングの専任者を設けない限りは、他の社員が普段の業務と並行してコンテンツを制作しなくてはなりません。
コンテンツの内製が難しい場合は、コンテンツライティングの外注担当者を探せるクラウドソーシングサービスが利用される傾向にあります。クラウドソーシングを利用することで、ライティングのプロであるWebライターに、テーマや文字数などを指定して記事のライティングを依頼できるのです。
コンテンツマーケティングが主流になりつつある現在、テキストライティングの需要は非常に高まっています。実際にクラウドソーシングの市場はかなりのスピードで成長しており、それにともなってコンテンツライティングの市場規模もさらに拡大していく予想です。
動画コンテンツ
コンテンツマーケティングで主流なのは記事コンテンツです。しかし今後の市場を考えると、動画コンテンツが主流になってくることも予想されます。
近年、インターネット利用のおよそ3分の2が動画視聴であるという調査結果が出ています。
ネットユーザーにとって動画が身近なコンテンツとして認識されてきており、動画コンテンツ市場は近年、拡大しています。さらにそれにともない、動画広告の市場も急成長しているようです。
その都度判断し、最適な方法を目指すことで大人として格上げしていくこともできるのではないでしょうか。しかしその上で必須になるのが、先ほども述べたようなことになります。
マーケティンングオートメーション
コンテンツマーケティングの目的の一つが、潜在顧客を見込み客として獲得し、定期的なアプローチによってロイヤリティを高めていくことです。この目的を達成するためには、見込み客の情報を蓄積・管理し、ニーズに合わせたアプローチが必要です。
その際に活用できるのが「マーケティングオートメーション」ツールです。海外ではマーケティングオートメーションが広まっており、2019年の全世界市場規模は約6,800億円に上ると想定されています。
しかし、日本では普及が進んでおらず、世界の市場に占める割合はわずか1.8%しかありません。
マーケティングオートメーションの導入にあたっては社内の顧客管理システムにも大きな変化が必要になるため、なかなか手を出すことができないという企業も多いようです。しかし世界的に市場が伸びている分野であるため、日本での普及も今後加速していくのではないかと考えられています。
コンテンツマーケティング市場の今後の動向
国内のコンテンツマーケティング市場が、年々拡大していることは先述の通りです
が、今後の市場はどのように動いていくのでしょうか?
コンテンツマーケティングと切っても切れない関係にあるのがSEO対策です。SEO対策とは、Googleのアルゴリズムに合わせて自社サイトの検索表示結果を高めることを目指す施策です。
Googleのアルゴリズムがアップデートされる度に、ユーザーのニーズに沿った検索結果が表示されやすくなっています。近年行われたアップデートとしては、「パンダアップデート」や「ペンギンアップデート」が有名ですよね。パンダアップデートではユニークでないコンテンツ(コピーなど)の評価が下がり、ペンギンアップデートでは不正な外部リンクやクローキングなどがペナルティーの対象となりました。
そして最近では、2017年の12月に行われた「健康アップデート」が有名です。これは医療および健康に関するコンテンツの評価の基準が大幅に変わったもので、医療・健康に関連性の高い検索クエリを対象に行われました。
健康アップデートとその後の細かなアルゴリズム変動によって、関連するコンテンツを含むページは検索順位がなかなか安定しない状況が続きました。
それを受けて現在、SEO業界で注目度が高まっているのが、「YMYL(Your Money or Your Life)」という言葉です。これはGoogleの品質評価ガイドラインに記載があり、その名の通り「人のお金や生活に関わるコンテンツ」を意味します。YMYLのコンテンツは特に信頼性が重要な評価ポイントになることがガイドラインに記されています。つまり専門性の高い、また権威のあるサイトおよびページのコンテンツの評価が高くなるのです。
YMYLに含まれるコンテンツは、金融や保険などのお金、住宅・結婚・育児など人生および暮らしに関するものです。
健康アップデートの際には、医療・健康に関連する検索クエリが対象となりましたが、YMYLに関連する検索クエリについても対応したアップデートがされていく見通しです。
YMYLに関連する分野は、コンテンツマーケティングの需要が高いです。専門性の高い知識が必要な分野であるため、正確な情報をコンテンツとして発信してユーザーの理解や信頼を得られれば、コンテンツマーケティングの目的を達成しやすくなります。
そのため今後のコンテンツマーケティング市場では、YMYL分野のプロや専門家による記事監修や、サイト全体の監修が非常に効果的な施策として重要視されていくでしょう。
コンテンツマーケティング市場の課題
日本国内でも拡大が進んでいるコンテンツマーケティング市場ですが、今後の市場の課題として挙げられるのは、コンテンツマーケティングを導入する企業が抱える問題です。
企業がコンテンツマーケティングの目的を達成するためには、運用でつまずきやすいポイントをクリアする必要があります。
ここからは、コンテンツマーケティング市場が抱える、各企業の課題についてご紹介します。
社内での運用体制
企業がコンテンツマーケティングを行う上でまず問題となってくるのが、社内での運用体制です。
自社のWebマーケティングを専門に行う役職を設けている企業は、あまり多くはありません。しかし本格的にコンテンツマーケティングを行うにあたっては、継続的に質の高いコンテンツを制作・発信する必要があります。
そのため社内での運用体制が整わず、コンテンツマーケティングの施策が中途半端になってしまう企業も多いのです。
社内だけで運用体制を整えることが難しい場合、コンテンツマーケティング支援会社へ相談してみましょう。コンテンツ制作だけでなく具体的な戦略の立案などもサポートしてくれます。
もしコンテンツの制作だけであれば、クラウドソーシングサービスの利用が解決策の1つです。状況に応じて、外注先と協業することが大切です。
ターゲット設定
コンテンツマーケティングは基本的に、不特定多数のユーザーに向けてコンテンツを発信するものではありません。自社の顧客になる可能性の高い層のユーザーにターゲットを絞って、より指向性の鋭いコンテンツを発信することが効果的なのです。
ターゲットが明確に定まっていない状態のままでコンテンツマーケティングを続けていると、「コンテンツを発信し続けているのに、なかなか思うような成果が望めない…」というような事態にも陥りかねません。
このターゲットの設定は、コンテンツマーケティングを始める段階であらかじめ設定しておくとよいです。そうすることで、ユーザーに刺さるコンテンツを発信することが出来るはずです。
他社との差別化
コンテンツマーケティングに取り組む企業が増えてきていることもあり、どの業界でも少なからず競争が始まっています。ロングテールキーワードでも競合する評価の高いページが溢れているということもあるため、その中で上位表示を狙ったり、ユーザーからの注目を得たりするためには、いかに競合する他社との差別化をはかるかという点が重要になります。
自社しか持っていない情報やノウハウ、またユニーク性の高いコンテンツを意識して作るなど、他社との差別化ができているコンテンツマーケティングを展開することが望ましいです。
記事の質
SEO全体がコンテンツ重視に変わってきているため、小手先だけのSEO対策ではなかなかページの評価が上がらなくなってきました。そのため、自然検索からの流入を大いに獲得するという意味でも、記事の質はとても重要な要素になるのです。
文章としての正確さはもちろんのこと、コンテンツ内の情報量や分野に関しての網羅性
なども高めていき、記事の質を良くしていくことこそが、コンテンツマーケティングの正攻法だと言えます。
情報収集
コンテンツマーケティングを成功させるには、継続的にコンテンツを発信し続けることが絶対条件です。しかし1記事を作るのにもそれなりの内容や情報量が必要であるため、常にネタを用意しておかなくては継続してコンテンツを発信することが難しいです。
ネタが尽きてしまわないようにするためには、普段から新鮮な情報や流行をキャッチすることができるよう、常に情報収集の意識を持っておくようにしましょう。
分析
コンテンツマーケティングは、コンテンツを発信して終わりではありません。発信したコンテンツがどれだけの人に見られたのか、そこからどれだけ引き合いに繋がったのかなど、きちんと効果測定をして分析するという工程がとても重要なのです。
具体的には、PV数、セッション数、ユーザー数、コンバージョン数などといった、成果の指標となるデータを定期的にチェックするようにしましょう。それをもとに改善点などを導き出すことで、自社のコンテンツマーケティング施策をより効果的なものにしていくことができます。
集客後の想定
コンテンツによってユーザーを集めることは、コンテンツマーケティングの第一ステップと言えます。まずはユーザーの目を惹き、自社の商品やサービスに興味を持ってもらうことが大切です。
ただしその先のことを全く考えていなければ、せっかくWeb集客に成功しても、結果として売り上げに繋がらないということになってしまうかもしれません。
そのような事態を避けるために、Web集客後の売り込み方についてもあらかじめ想定しておくことが賢明でしょう。
まとめ
アメリカで発祥したコンテンツマーケティングという手法ですが、現在では日本でも急速にその市場が拡大しています。Googleのアルゴリズム変動の傾向を見ても、今後コンテンツの重要どが増してくることは確かであり、早いうちにコンテンツマーケティングを始めておくことをおすすめします。
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